小さい頃から好きだった『ひとまねこざる』といえば、おさるのジョージと黄色い帽子のおじさんが出てくる絵本だ。
2008年にはアニメが放送され、息子よりも私の方が夢中で見ていたことがある。その中に、プールの水を抜くお話があった。「おさるのジョージ 自動ストロー/サイフォン」などで検索すると動画が出てくるので、良かったら見てもらいたい。
当時もさすがジョージ!と思っていたけど、記憶に残っているのはやっぱり私がサイフォンの原理を使えないからだと思う。
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我が家では、冬の台所の暖房器具は石油ファンヒーターを使う。長時間いるわけではないので、すぐに温まる灯油のヒーターが便利で手放せない。
赤い灯油のポリタンクからヒーター用タンクへの補充は、サイフォンの原理を使えば簡単だ。
- 灯油のポリタンクを高いところに置く
- ホースの真っ直ぐな方をポリタンクに入れ、蛇腹の方をヒーター用タンクに入れる
- ポンプの上のつまみを閉める
- 勢いよくポンプをシュポシュポ押す
- サイフォンの原理で手を離しても灯油が流れるので、タンクが灯油で満たされればつまみを開けて空気を入れる
ところが私がやると、最初は流れていた灯油がチョロチョロとなってすぐに止まってしまう。夫に実演してもらって一緒にやった時はできたが、一人でやってみるとできない。
その内に、押せば入るんだから、もういいやと思ってあきらめた。
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それから7年経った今年の冬、いつものようにピーっとエラー音が鳴って灯油が無くなってしまった。
夕飯時は我慢できるけど、朝は暖房無しは無理!仕事から帰って、すぐに灯油を入れることに決めた。
やはり、途中で止まってしまう。
もう一度調べて、あることに気づいた。
「ホースの中を灯油で満たすように」と書いてある。
もしかして、と思って勢いよく2〜3回ではなく5回ほど強く押し続けた。
っっっっっっ流れたーーーーーーっ!!
絶対幻想だが、「すごいぞジョージ!」の黄色いおじさんの声が聞こえてきた。
これで私もサイフォンマスター🎵っとドヤってみたが、ここで反省を忘れてはいけない。
夫は2〜3回くらいポンプを押したら流れていたが、私はできなかった。記事も、半分思い込みと”ながら読み”をしていたのだろう。読解力も問題だった。
それから数日間、もし私が同じことを人に説明をするならどう言うかと考えてみた。「強く押して」などと言うだけだったら、伝わらないかもしれない。
強い・弱い・長い・短い・遠い・近いなど定量で表せるものは、人によって感覚が違うことがあるのだと身をもって知った。これって、勘違いや言葉の行き違いの元になるかもしれない。
とはいえ、美しいとか優しいなど、感情を表すのは自分の感覚で良いのかなと思っている。
改めて私のポイントは、きちんとつまみを回して空気を閉めることと、ポンプを押す時は思った以上に押し続けて、ホースの中が灯油でいっぱいになっていることを見てから手を離すことだ。
説明が長すぎる気もするが、これで伝わるのか今度息子にやってもらおうかと思う。
昨日と今日と明日と。日々の小さな幸せに感謝して❤️
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