先日衝撃的な本を読みました。
スマホを多く使う子どもほど学力が低く、脳が破壊されるというのです。
内容にとても衝撃を受けましたが、改めて子どもやスマホとの関わり方を深く考えてみるきっかけとなりました。
また、この記事を見てくださっている子どもを持つ親御さんは、たいていこのような悩みを持っているのではないでしょうか。
反抗期のお子さんと日々奮闘している親御さんに、この記事が今後の参考になれば幸いです。
本記事は以下の構成となっております。興味のある部分を目次からお読みください。
- 子どもがスマホを使う悪影響
- スマホを持つ必要性
- 子どもとスマホの関わり方3選
- スマホを使った勉強法
目次
子どもがスマホを使う悪影響
子どもに限らずですが、スマホを使うと少なからず悪影響というものが存在します。
特に買ったばかりや初めてのスマホというのは、大人であっても夢中になります。
学生の場合、それが学力に直結するという調査結果がでました。
中学児童の場合、ゲームやスマホを1時間より少ない・全くしない子の数学の正答率は60.1%に対して、4時間以上している子の正答率は39.9%だというのです。
参考:国立教育政策研究所「令和4年度 全国学力・学習状況の調査結果(概要)」より
一体何が問題なのでしょうか。
集中力の低下
一つには、集中力が低下するということがあります。
いざ勉強しようと思ってすぐに集中できればいいのですが、目の前に勉強道具を置いても隣にスマホがあればどうでしょうか。
「やりたくないなぁ〜」という心の声が、「ちょっとスマホ触ってから後でやろう」というものに変わりやすいのです。
また、スマホにはスイッチング機能という次から次へとすぐに変えることができる機能があるため、一つのことに集中するということが起こりにくいのです。
時間の消費
集中力にも関係しますが、帰ってきてご飯まで2時間あっても、すぐにスマホを触って勉強に手つかず。
19時から勉強をしようと決めても、ちょっとスマホを触っただけであっという間に30分。
1時間勉強したから、10分休憩しようと思ってスマホを触ってたらあっという間に1時間たったうえに、やる気が起きないから今日はもう終わり。
家ではリラックスしたい子ども達で、誘惑に勝てる子はなかなかいないです。
また、勉強を始めてもLINEの通知音が鳴ってやっぱり気になるなど勉強できなかった1時間が1日だけとはならず、1週間や1ヶ月になると勉強時間が差となって表れます。
健康被害
小さい画面を凝視するので、視力低下を招くことがあります。
前傾姿勢になるので、スマホ首というものになりやすくなります。
そこから肩こりや頭痛といった症状も出てきます。
また、ついつい遅くまで起きてしまって、というところから睡眠不足や生活習慣の乱れが引き起こされます。
スマホ依存
スマホ依存とは、「スマートフォンの使用を続けることで昼夜逆転する、成績が著しく下がるなど様々な問題が起きているにも関わらず、使用がやめられず、スマートフォンが使用できない状況が続くと、イライラし落ち着かなくなるなど精神的に依存してしまう状態」のことを言います。
出典:東邦大学医療センター「スマホ依存について」
とても怖いことですが、ここまで来るとお医者さんの力が必要になってしまいます。
スマホによる犯罪・事故
あってはならないことですが、スマホをながら運転して事故を起こしてしまった事件がありました。
中高生に関係なく、自転車のスマホを使用しながらの運転は道路交通法で禁止されており、違反した場合は罰則として5万円以下の罰金が科せられることがあります。
さらに事故を起こしてしまった場合は罪に問われたり、被害者から損害賠償を求められる可能性があります。
出典:政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/etc/tos.html)
また、SNSから犯罪に巻き込まれた事件もありました。
いい人も多いですが、残念ながら世の中には悪い人もいます。
オンラインゲームに慣れている子たちは、見知らぬ人とのやり取りに抵抗が薄かったりします。
LINEだけでスマホを持たせる必要があるのか
中学生に上がると早い子はスマホを持ち始めます。
小学生から持つ子もいます。
するとLINEをやりとりする子が増えて、スマホを持っていないと仲間に入れないような気がしたり、話題についていけなかったりするんじゃないかと親としても迷い出す時が来ます。
お子さんからも欲しい欲しい攻撃が始まります。
それでも本当にその時、今必要なのかよく考えてください。
LINEだけが目的であれば、他の方法でやり取りはできます。
様々な悪影響もありますが、そうは言っても今やスマホはなくてはならない物です。
大人だけではなく、子どもが持つ必要性もあります。
スマホを持つ必要性
スマホで安心を得る
祖父母と一緒に暮らしている場合などはいいかもしれませんが、小学生で大きくなって学童も入れず家で一人、などという状況は不安かと思います。
中学生になったとしてもまだまだ子どもですので、心配事はたくさんあります。
ですが家での状況や友達○○と出かけるからなど一言連絡をもらえれば、仕事をしていても安心です。
GPSがあれば今どこにいるかも分かります。
連絡手段としての役割
お子さんとの連絡手段にスマホは欠かせません。
また、高校では学校からの連絡がスマホのアプリ経由で来ることもあります。
部活の連絡手段もアプリなどが使われる場合もあります。
スケジュールの共有にも使えますし、急な学校への買い物やお金が必要だとしても、プリントの写真を送ってもらえば帰る途中で何とかなります。
急な雨で洗濯物が干しっぱなしの時、「取り込んでおいてー」って伝えれば、取り込んでくれたりします。
子どもが大きくなって仕事で遅くなるとき、「ご飯炊いておいてー」と言えばご飯を炊いておいてくれるかもしれません。(おかずまで準備してくれた子もいたそうです。うらやましい…)
子どもとスマホの関わり方3選
それでは、具体的に子どもとどう関わっていくのがいいのでしょうか。
反抗期に入っている子どもは、なかなか言うことを聞いてくれません。
子どもたちの方がスマホの知識がすごいので、どこかしらか情報をつかんできます。
そんな中、ささいなことでケンカになります。
もちろん、ダメなことはダメと伝える必要がありますが、なるべく穏やかにいきたいものです。
ここではオススメの3つの方法を紹介します。
1.子どもと一緒にルールを決める
1つ目は「子どもと一緒にルールを決める」ということです。
このとき親が一方的に決めるのではなく、子どもと一緒に決めることが大事です!
どういうルールかは各ご家庭によりますが、できれば決めたいこととして3つあります。
- 終わりの時間を決める
- テスト前などのスマホの取り扱い
- 課金
終わりの時間というのは寝る時間に直結します。
寝不足で朝起きられない、頭が働かなくて勉強ができないのでは日々の積み重ねに影響していきます。
テスト前のスマホの取り扱いもそうです。
スマホを触っていて勉強できずテストの点が低い、では子供自身にも良くないですよね。
課金も教えていないのに、いつの間にか覚えてくることがあります。
大抵はコンビニのプリペイドカードをお小遣いで買って来る子が多いですが、スマホの支払いで後から高額請求が来た、なんてことは避けたいものです。
2.フィルタリングの設定
2つ目は「フィルタリングの設定」です。
平成21年4月1日から「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」が施行されました。
・携帯電話事業者は、携帯電話インターネット接続サービスの使用者が青少年である場合には、原則としてフィルタリングサービスを提供する義務が課せられています。
・保護者の方は、青少年のお子さまのために携帯電話の契約を行う際には、使用者が青少年である旨をお申し出いただく必要があります。
出典:総務省「フィルタリングに関する法制度」より
親もきちんと子どもの安全のためにフィルタリングをかけてあげましょう、ということですね。
フィルタリングでは禁止時間の設定や禁止サイトの設定、アプリの権限、スマホ設定の権限などいろいろなことに制限をかけることができます。
子どもには大不評ですが、親目線としてはなくてはならないものです。
推奨年齢でアプリの権限が変えられますが大抵のゲームやアプリは引っかかるので、あらかじめ「親に使いたいアプリをきちんと伝えてね」と言っておきます。
納得できるものなら解除してあげればいいですし、ダメだと思ったらここぞとばかりに話し合うチャンスです。
また、今やお小遣いはペイを利用する家庭も多いそうです。
ここも、お互いの考えや条件など様々なことを話し合うチャンスです。
3.スマホの知識を教える
3つ目は、「スマホの知識を教える」です。
ここは親としてちょっといいところを見せたいところです。
スマホの本体も様々なメーカーがあります。
ご自身で使ってよかったメーカーや、メモリ、ギガの知識など、カタログを見ながら「このメーカーとこのメーカーはここが違うんだよ」などと一緒に何を買うか検討してみてはいかがでしょうか。
また、あえて値段を伝えることもいいと思います。
安いプランで買えればラッキーですが、基本的には安くても○万円以上のものがほとんどかと思います。
壊さず失くさず大切に扱ってほしいと思うので、物の価値をきちんと伝えることも大切です。
ここでまた「壊れた時のルールを決める」というのも有りですね。
スマホを使った勉強法
せっかくスマホを持ったなら、勉強にも活かしましょう。
お子さんがスマホを使って率先して勉強してくれるならいいのですが、そもそもそういったアプリや勉強方法を知らないお子さんも多いです。
今の世の中は勉強に役立つものがたくさんありますので、勉強が苦手なお子さんにもぜひおすすめですよ。
まとめ
それでは今回のまとめです。
スマホは良くも悪くも使い方次第かと思います。
反抗期が来て良かったと思いながら、ぜひお子さんといい関係を築いてください。