「富士山に登ろうと思ったとき、最初に何をする?」
夕飯を食べながら、子どもたちに聞いてみた。
「俺はどんな道具が必要か調べる」
「俺は富士山について調べるね」
ふむふむ。じゃあ、その次は?
「どうやって行くかルートを検索する」
「俺もルートは調べるけど、その前に別の山に登るかな」
目的は同じなのに、兄弟でアプローチがまったく違う。
*
次男は行動が早い。すぐにでも富士山に登りそうだ。
慎重に考える長男は、たとえばゲームのボス戦に挑む際、想定レベルより5Lvくらい高く上げてから挑戦するのだとか。ポケモンであれば、ボスの弱点や個体の性格や特性を調べ上げ、理論で考える。
私の場合はどうか。
最初は、山の登り方を調べて知識を得た。次に、道具はそこそこに、とりあえず簡単そうな山に登ることを決意。ちなみにゲームだと、最初の町にあるタンスや宝箱を全て開け、最新装備を買いそろえてから次の町に行きたい。安全にね。
「たぶん、それって違うよ」
とは夫。ん?なんで?
「だってボスの部屋がすぐそこなのに、わざわざ遠回りして宝箱取りに行ってたじゃん。全部。それって、後から取りに来るのがめんどくさいからでしょ?」
ぐうの音も出ない。たしかに、めんどくさい、1回で終わらせたいと考えることが多いかも。自分のことは他人のほうが分かるらしい。
*
富士山に登りたい。ライターとして腕を上げたい。そんな私のレベル上げは、スライムを100匹倒すように積み上げていくしかないのだと思う。
けれど、たとえば富士山に登ると決めたなら登る。書くと決めたなら書く。方法はどうであれ、一旦決着をつければ、見えてくるものがあるんじゃないかな。
今、道半ばにおいて、自分の長所短所と向き合う日々から思う。
昨日と今日と明日と。日々の小さな幸せに感謝して❤️
お仕事のご依頼はこちらまで