「先輩に訊く!」は、ライターやブログで活躍されている先輩へのインタビュー企画です。
仕事のおもしろさや苦労、心構えやポイントなどをお伺いしていきます。
栄えある第1回は、防犯系の営業職から2022年12月にフリーライターとして転向した、川上良樹さん(34歳)にお話しを伺いました。
プロフィール
川上良樹さん
1989年、千葉県生まれ。東洋大学法律学部卒業。
10年の営業職を経て、2022年よりフリーライターとして活動。編集プロダクション「Webライタープロ」所属。就職や防犯対策、営業など多ジャンルで執筆中の他、インタビューライターとしても活躍。
1歳になった2匹の猫と同居。奥さんと猫達のために家を買った愛妻家。
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目次
目の病気がきっかけに。「今しかないんじゃない?」という妻の言葉に救われ独立を決意
--33歳でフリーライターに転身されたのですね。それまではどのようなお仕事をされていたのでしょうか?
良樹さん:新卒で入社した会社と転職した会社とを合わせて、合計10年ほど営業を務めました。
--どのようなきっかけでライターに転身したのですか?
良樹さん:きっかけは目の病気でした。今は大丈夫ですが、当時日の光に当たると外を歩けなくて、営業活動が難しくなったんです。
副業でもやっていたので、ライター1本で独立しようと思いました。
--なぜライターという道を選ばれたのでしょうか?
良樹さん:もともと文章を書くことが好きで、友人達にLINEでストーリーを送っていました。物語を考えることも好きで、会社員時代に副業ライターとして活動をしていたこともあり、本業にしようと思いました。
--転職という道もあったかと思いますが、フリーランスを選んだのですね?
良樹さん:はい、自分でもたまにすごいなと思います。前職は安定した企業だったので。
病気を言い訳にしたのかもしれませんが、奥さんから「まだ言っても30代だから、逆に今しかないんじゃない?」と言ってくれて、その言葉に救われました。
ちょこちょこパソコンを動かしていたのもあったので、ライターをやりたいんだなという風に思っていてくれていたかもしれません。
いきなり仕事をとってみてもいい。仕事の獲得方法は1つではない
--どのように仕事を獲得しましたか?
良樹さん:最初はクラウドソーシングでした。恋愛系の体験談の記事を執筆し、0→1をスタートさせました。その後ブログを立ち上げ、ポートフォリオを作りました。
よくブログからスタートさせるという話もありますが、いきなり仕事を取ってみてもいいかもしれません。ポートフォリオや自分のブログは、採用確率を上げるためにも必要だと思います。
--他にお仕事はどのように獲得されていますか?
良樹さん: 編集プロダクションから案件を受注したり、自らメディアへ営業をかけたりするのが主な仕事の獲得方法です。編集プロダクションからは定期的にお仕事をいただいており、プロの編集者からのフィードバックがとても勉強になります。
最近はインタビューライターとしての仕事を中心に、活動の幅を広げています。
実際に企業へ直接インタビューをして記事にまとめたり、文字起こしの仕事もしたりしていますよ。
人と話すことにワクワクする自分がいる。自分ができることを探して資格を取った
--会社員時代の経験や知識が役に立ったと感じたことはありますか?
良樹さん:営業の経験がめちゃめちゃ活かされていて、3つ良い点を感じています。
1つ目は、もともと人と話すことが苦手だったのですが、営業で揉まれたおかげで話すことに抵抗がなくなりました。
2つ目は、クライアントと面談をすることがあるのですが、コミュニケーションを図ることにワクワクするなど楽しめる自分がいます。
3つ目は、営業は利益を獲得するという意識があったため、クライアントの利益を助けられるという視点を持つことができました。
--資格を何種類も取られていますね?
良樹さん:休職中に2つ取りました。権威性というところも狙いましたが、時間があるときに自分ができることを探したんです。
今役立っているかは分かりませんが、自分の勉強にプラスとなりました。
良樹さんの資格:SEO検定1級、FP3級、セキュリティ・プランナー、救命技能認定証
今は執筆に全力を注げる。なんでやらなきゃいけないんだと思った時もあった
--副業とフリーと働き方が変わりましたが、違いはありましたか?
良樹さん:丸1日ライターの時間として使えるようになったので、執筆に全力を注げるようになりました。副業時代は、朝早くか夜帰ってきてから作業するかで、週に一記事できるかどうかでした。
こんなに疲れているのに、なんでやらなきゃいけないんだと思ってしまうこともあったんです。
でも、クライアントさんからすれば、本業でも副業でも仕事は仕事。クオリティを下げるわけにはいかないと思い、日々がんばっていましたね。フリーになった今は全力で執筆に打ち込めますし、インタビューの仕事という選択もできました。
--インタビューの仕事はフリーでないと難しいのでしょうか?
良樹さん:人によってはできるかもしれませんが、僕のなかではフリーでないと難しいです。
フットワークが軽くなるので、現地で朝10時に打ち合わせしたとしても、午後に戻って自分の仕事をすることもできます。
ただし、SEO記事の仕事を受注するなら、副業からやってみてという道もありだと思います。
成長できることがおもしろい。大変なときも家族の支えのおかげ
--フリーランスになって生活が変わったと思いますが、良かったことはありますか?
良樹さん:時間を自由に使え、仕事に全振りできるようになったことと、仕事が楽しくなりました!
以前は友人と飲みにいっても「自分の話や仕事の話をしないよね」と言われましたが、今は仕事を語るようになり、変わった自分を楽しんでいます。
仕事の実績がたまるのもおもしろく、どんどん成長できていることを実感しています。
--時間が取れるようになって良かったことはありますか?
良樹さん:奥さんと過ごす時間が増えたのは、素直にうれしいですね。午前中に仕事を終わらせて、午後は一緒に都内へ遊びに行くこともあります。
あとは、飼っている猫にエサをあげられるのも幸せポイントです。出かけているときにペットカメラを見ると、自由にしていて昼はほとんど寝ていますがかわいいです。
--フリーランスで大変なことはありますか?
良樹さん:最近少し収入が落ちました。
インタビューの記事は始めたばかりなので、単価も低いし執筆に時間もかかるんです。
そんな時でも奥さんが協力してくれて助かっています。
やって続けてみてほしい。とりあえず始めてみよう
--初心者ライターやこれから始めるかたに伝えたいことはありますか?
良樹さん:やって続けてみることが大事です。
僕はライター3年目ですが、初めから比べると文章力も上がり、リズムや呼吸も分かるようになりました。
また、たとえ副業で月に一記事しか書いていなかったとしても、続けていればライター歴1年だと言えますよね。そうすれば、僕のように急にきっかけが来ることがあっても、次のステップに進みやすいかもしれません。
もし迷っているなら、とりあえず始めてみて、月に一記事でもいいから続けてみてほしいです。その結果辞めたとしても、次の仕事のメールや書類作成などに絶対に役立ちますし、人生のプラスになるんじゃないかと思います。
取材を終えて
30代でフリーライターになった良樹さん。急なきっかけがあったとはいえ、仕事が楽しいと言えるご自身は、とても生き生きとしていらっしゃいました。
今後は100件インタビューされたことがあるライターを目指しながら、本格的にインタビューライターとしてのキャリアを積みあげていくそうです。
今までのキャリアや経験を活かし、まずやってみる、というところから始めてみてもいいのかもしれません。
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